進む
婚約をして
少しずつ現実味を帯びてきた。
世の中のモヤモヤが晴れないままで
どうしても足が遅くなってしまう部分はあるけれど、
人に溢す頻度や、
自分達以外から言葉にして色濃くなる瞬間が増えた気がする。
生活の場を組み立て始めた。
不安をカバーする方法を一緒に考える。
譲れないポイントが揺らがないように、
大事にしたい核が隠れてしまわないように、
バタつく日々の中でもがいてる。
初めてが沢山で
楽しみも不安も心配もどんどん湧いてくる。
芯があって 頭の回転も早い。
決断力もある貴方は
変わらず私の声に耳を傾けてくれる。
それだけで救われている部分が大きいのだと思う。
足を揃えて
たまにこぼしたものを拾いながら。
手を引いて、背中を押して。
途中で足を止めながら。
これからを共にするって
そういう事なのかな。
萎んだ心に水と空気を。
私の好きな
ご褒美の鯛焼き
栄養が詰まった贅沢なお肉
夕ご飯のビール
デザートの伊予柑
嬉しいを半分こ
そんな幸せを日々噛み締めてる。
繋がる日
はじめましての土地
はじめましての人
そんないつもと違う一年の始まりに。
貴方が育った町の
貴方が過ごした家
〝家族〟で迎え入れてくれた
優しさと気遣いを。
同じようで 違うお兄さんの冷静さ
気遣いを
滅多に見せない貴重な料理で与えてくれるお父さん
変わらない温かい手を
いつものように背中に添えてくれるお母さんの優しいお節の味
思いがけず順調ではないスタートに
きっと貴方は気落ちしたでしょうね
でも
貴方が思っているよりも
ずっと特別で、嬉しかったの。
玄関まで迎えに来てくれるご両親の優しさや
遠くからと眉を寄せて気遣う姿も
美味しいものを
疲れないように
勧めてくれる心遣いも
〝家族〟で囲むお正月に触れた
大切な日。
これからを繋ぐ 今に。
共有
2回目のお誕生日のお祝いを。
仕事帰りに街中で待ち合わせをして
特別な日のお酒を選んで
喜ぶ顔を思い浮かべて作るご飯
温かい湯船
温かい贈り物に笑が溢れる
のんびり迎える幸せな朝と
ゆったり迎えるブランチに。
未来に向けた真剣な話し合いを挟んで、冷たい雪国へ二人並んで電車で向かう。
台所でおやつを作る。
好きなテレビに夢中な貴方の側でお昼ご飯の準備をする。
白い窓の外を見つめて
ストーブにかざす冷たい手。
何気ない時間が
不思議と好きになる
楽しいだけでは進まない現実を
どう乗り越えていくか
ぶつかる事も
譲れない事も
見たくない一面もきっとある
自分の為にならない目隠しを
少しでもなくせるように。
晒さず向き合う強さを。
隣で
これから。
恋人から家族になる
自分の身になると実感が湧かなくて
今の幸せが
これから続いていくかなんて分からないし
今あるものが
失われてしまう怖さもある
人やモノを大切にする貴方の価値観を見てきて
そばに置いてずっと大事にしてくれる人だと思った。
結婚式は自分の中ではしないつもりだった
幸せを振り撒くような
自分にスポットが当てられる事が苦手だから
大切な瞬間や節目を記録に残しておく事や
区切りの約束を形に残す意味では
写真や指輪は欲しいと思ってた
そういう意味では 我慢してほしい
ただ
結婚式は自分達より
周りの人の為に行うものだと思っているから
そう言う貴方の気持ちが嬉しかった。
姉が執り行わなかった結婚式。
あなたのお母さんはきっと見たいと思う
自分の親も見たいと言っていたよ
人生に一度の特別な瞬間から
ひとりで浮ついてしまってはいないか
順序やルールを知らぬ間に
慎重に行くべきものだと言い聞かせていたけれど、
思いを持って式場を探してくれていた
貴方の心を知った今
やっぱり貴方が好き。
そばに
会いにいけば
必ず抱きしめてくれる
広くて温かい胸で包み込んでくれる
足の速い貴方
それでもいつも遅い私の隣を歩いてくれる
家族の事
初めて会った時の事
今の気持ち
時々の冗談を挟みながら
心通わせるその時間が
何よりも幸せで
高くもないなんでもない素朴なご飯を食べながら
ルールの分からないスポーツを観戦する
夜遅くまで
朝の布団の中で
少しずつ ゆっくりと
でも沢山の気持ちをこぼしてゆく
先の事なんて分からない
口から出た言葉の意味の重さは測れないけれど
未来に想いを重ねるその意味
思いを簡単には摘みとれないけれど
貴方の〝未来〟に
私の存在を添えてくれていたことが嬉しかった
気持ちを言葉に。
〝伝える〟事の難しさも大切さも
言葉を綴る貴方の声が
あまりに優しくて。
大事に
ずっと。
気持ちの食卓
お母さんを紹介してくれた
はじめまして
どうぞあがって。
そう招き入れてくれた優しい手。
採れたてのお野菜で
具沢山のカレーを。
〝家族〟で囲む食卓に、思った以上に緊張しなかったのは、きっと前から感じていた安心感があったからかな
気持ちが込められた食事が
こんなにもおいしいなんて。
栄養が詰まった愛情を、スプーンですくう度に涙が出そうだった。
雨の夏の1日に
並んでみる花火
冷えた身体に染み渡る
温かいぜんざいの味
大好きな人を育てたお母さんの姿や振る舞いに
貴方が尊敬する人である事にすごく納得したの。
今日のご飯の味は
一生忘れないと思う
未来に
涙の理由を
きっと貴方は気づいてない
目まぐるしい毎日の中の時間を分けてくれる
側にいる時間の温かさに
一緒に食べる食事のおいしさに
隣にいてくれる安心感が
怖いくらいに心地よくて
嬉しいような
胸が詰まるような
そんな
形にできない気持ちで心がいっぱいになる
ひとりでこなしてしまうし
仕事への責任感やこだわりも
簡単に触れる事ができないからこそ、
困る素振りや助けを求めるような仕草も見せない貴方の
小さな力になりたいと、
ずっと思ってる。
『最初は 貴方を支えられるようにしっかりしないとって思ってた』
『だけど、最近は
貴方がいないとダメなんだって思ってる』
支えようと思っていたけれど
自分が思っている以上に支えられていた事
『貴方がいないと 頑張れないんだ』
何度もくれるその声が
嬉しかった
もらえるものがあまりにも多すぎて
支えてくれている心強さに
本当に、本当に助けられているから
貴方の心と身体を動かす
小さな原動力になれていること
コトバと体を通して伝えてくれる
その時間がすごく特別に感じた
これから先が
どうなるかなんて予想もつかないけれど
予想もしていなかった気持ちを知れた今を
大切にしたい
未来に怯える5年前
オリンピックを迎える今年の夏は
こんな気持ちになっているよ。
誰も想像できない未来に
私はどんな姿で
どんな気持ちでいるのかな
時々みせる
貴方の本当に優しい顔が
すごく好き